剣道ノート第2回目の話題は、『初段のうちから審判をするメリットはあるのか?』について考えてみたいと思います。
『剣道ノート』とは?
剣道の稽古・大会・イベントなど、剣道に関わる中での反省点や気付いたことなどを、雑談的な内容で振り返りをしていくコーナーです。
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どうして初段になったばかりのペーペーが審判をすることになったのか?
通常、剣道の大会の審判の段位は四段以上が一般的と言われています。
と言っても、小学生の県大会ですら審判になっている先生方を見ても、六段以上の先生がほとんどで、四段・五段の先生はなかなか見ない状況です。
そんな中、支部規模の小学生を対象にした非公式の大会ではありますが、初段ながら審判として参加して来ました。
もちろん自分の子供も選手として参加していたので、私は保護者として裏方のスタッフをするはずだったんですが…。
「支部入っているよね? この大会は若手審判員の育成の意味合いもあるから(圧)」
ということで、初段にも関わらず初★審判をすることになりました。
とりあえず数日前から、旦那の持っていた剣道試合・審判規則/同細則の本を読んで、わからないところは旦那に聞いて、ざっくりと頭に入れていました。
お気楽に、呼び出しとか時計とかするはずだったんだけどな~。
小学3・4年生の部で審判をしたけれど…
当日、私は小学校3・4年生の部の審判を担当しました。
五段・六段の先生に挟んでもらうような形で、審判をしました。
これなら私が一本入ったと思って旗を挙げても、他の審判の先生が「いや…これは違う」という時は取り消してもらえる安・心・感!!!
今回は初めての審判だし、きっと副審だけなんだろうな~と勝手に思っていたら、甘くなかった!!
「すごいちゃん、決勝の主審やってみる?」と一人の先生から声がかかり…
え…私が主審?!
子供達にとってはすごく大事な試合なのに、私が決めてしまっていいんでしょうか?
立ち位置が1つずれただけなのに、副審の時とは比べ物にならない緊張感。
視野があっという間に狭くなって、狭くなって、頭が真っ白。。。
「面あり」と有効打突があり旗を挙げたけれど、2対1で旗が割れてしまいました。
私が挙げた旗ひとつで勝ち負けが決まってしまった…と何とも言えない複雑な気持ちになりました。
重い…重過ぎるよ。審判の先生はいつもこんなジャッジを繰り返しているの?
次回、審判をする際に気をつけたいこと
次回、審判をする際に気をつけたいことが2つありました。
- 自分以外の審判が有効打突で旗を挙げた際、有効打突ではないと判断した時は、瞬時に意思表示をすること。
- 主審になった際の「宣告」は、大きい声でどこからでも聞き取りやすいようにすること。
①自分以外の審判が有効打突で旗を挙げた際、有効打突ではないと判断した時は、瞬時に意思表示をすること。
対戦している2人を見逃さないようにと、2人ばかりを凝視していました。
すると、自分以外の2人の審判の行動(旗を上げているなど)が視界に入らなくなってしまうことがたびたびありました。
そうなるとワンテンポ、ツーテンポ遅れて気付いて、気付いた時には何も出来ず…もしくは、両旗を前したで交差させて停止する放棄権のしぐさをするので精一杯。
でも棄権はなるべくせず、有効打突を認めない両旗を前下で左右に振る(有効打突は入っていませんのポーズ)ようにした方がいいとアドバイスを頂きました。
②主審になった際の「宣告」は、大きい声でどこからでも聞き取りやすいようにすること。
剣道を始めてから、全国中体連(通称:全中)や全日本剣道選手権大会の都道府県予選など様々な大会を現地に行って見て来ました。
どれだけコート数が多い大会でも、コートの一番端にいる審判(主審)の声もしっかりと聞こえるんですよね。
でもこれって、自分が主審をするまでは、審判(主審)の声が聞こえることって当たり前のことだと思っていました。
自分がいざ主審をしてみると、いかに主審がお腹から発生していたのかがわかります。
聞こえないわけではないけれど、もう少し大きな声の方が良いかもとアドバイスを頂きました。
コートの外から試合を見るときと、審判として試合を見るときの視野の違い
一歩コートの外に出て、審判をせずに見る試合は、どうしてもこんなに視野が広く見えるのか。
審判をしている時はビックリするくらい緊張してしまって、何度試合中に「赤の旗はこっち、白の旗はこっち。。」と旗を握って確認する作業を何回やったことでしょう。
一緒のグループになった初段のママさんも、私と同じことを思っていたようで、私一人だけじゃないんだとすごく安心したのを覚えています。
初段のうちから審判をするメリットはあるのか?
どうして剣道の試合経験もゼロの大人の初心者(初段)に、高段の先生方は審判をさせたのでしょうか。
私が考える、初段のうちから審判を経験させるメリットは2つです。
- 「自分の打てない技=旗をあげられない」を無くすため
- 四段・五段講習会(四・五段講習会)の事前演習のため
「自分の打てない技=旗をあげられない」を無くすため
審判をする高段の先生が、年をとっても大会に出て試合をするのは何でなんだろう?と剣道を始めて間もない頃に思ったものです。
サッカーでも野球でも、監督やコーチになったら、自分が選手としてプレーすることはほとんどなくなるじゃないですか。
だから剣道でも、もう七段・八段まで取ったのに、どうしてそこまでするんだろう?って。
ネットで検索していてわかったことは、『自分の打てない技は、旗が上げられない』ということです。
それに現役バリバリの選手の試合で「今(入った)の面?小手?どっち?」と、私のような凡人には一瞬すぎて何の技で一本が入ったのか『見えない』ことがたびたびあります。
そんな試合の一場面でさえ、サッと当たり前のように旗が上がる。
- 自分の技のバリエーションを増やして、どんな場面でも旗が上げられるようにするため
- どんな選手の一瞬の技も見えるようにするため
そのために、高段になっても日々の修錬を怠らないんですね。きっと。
四段・五段講習会(四・五段講習)の事前演習のため
剣道四段・五段の審査を受ける前に、必ず四段・五段講習会(四・五段講習)に参加しなければなりません。
その際に私の住んでいる県の四段・五段講習会では、日本剣道形と審判の講習を行うそうです。
七段・八段の先生に見られながらの審判。
どうしてその旗を挙げたのか、を感覚だけで何となくではなく、言葉としてきちんと筋道を立てて論理的に説明しなければいけないそうです。
理由が説明出来ないと、七段・八段の先生に詰められるって…ヤバ
この話を旦那に聞いてからは、非公式の大会でも積極的に審判をしようと強く心に思いました。
まとめ
非公式の大会でも、公式の大会でも、試合をする子供達は少なからず緊張しています。
そして今回非公式の大会ではありますが、審判をさせてもらった私自身も、子供達の渾身の一本を見逃さないように緊張して審判をしていました。
まずは子供達の稽古の時間に行われる試合の練習からでも、審判をして少しずつ慣れていこうと思います。
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